Happy Growth Magazine
3月 13

SORAが考える新しい働き方と人事制度、公開していきます

こんにちは。株式会社空の松村です。
どのように働くか、どのように生きるかについて、いつも考えています。

このブログは、人事制度の設計や運用をする人事担当者、社員に生産性高く働いてもらう方法を考える経営者、そして今の働き方に疑問を持ち、変えたいと思っているすべての人にむけて書きました。

ここで、僕たち株式会社空(SORA)の、働き方や人事制度、仕事と人生についての考え方を公開します。

SORAは、ホテル向けのITシステムを提供している、東京の小さなベンチャー企業です。

「Happy Growth」をビジョンに掲げて、「幸せに働くこと(Happy!)」と「経済的な成長(Growth!)」の両方を同時に叶えて、新しい働き方を世界に広げることを目指しています。

設立2年目で、社員は7人。自分たちに合った働き方や制度をイチから考えて、ひとつずつデザインして、実際に試して改善しています。チームで話し合ってトライしていますが、メインで考えているのはCEOの僕であることが多いです。

僕には人事経験も、経営経験もありません。大学を卒業して大企業に就職し、比較的自由で柔軟な考えを持つ会社で働いてから、2015年に起業しました。ひとつひとつの制度は、そんな人事未経験の僕が、さまざまな書籍や企業を参考にしながら、自分たちのビジョンや考え方にフィットするよう、修正したり組み合わせたりしています。

そして僕たちは今のところ楽しく、生産性高く働くことができています。
メンバーのインタビューなどを通じて、実際に今の制度が機能していることもお見せしていく予定です。

僕たちの考え方への意見は、大きく分かれると思っています。もしかしたら多くの方が、「現実にはそんなの無理だ」「小さい会社では機能しても、他では上手くいかない」と言うでしょう。「そんな会社クソだ」と言われるかもしれません。

正直、すべてをシェアしていくのは怖い思いもあるけれど、ひとりでも多くの人が・企業が、働き方を変えるきっかけになることを願って、お役に立つ限り情報公開していこうと思っています。

まず、ビジョンについて

前に書いたように、僕たちのビジョンは「Happy Growth」です。

楽しいだけのプロジェクトでもなく、誰かの幸せを犠牲にした経済的成長でもない、理想の企業を目指しています。これは、ときに相反するふたつの理想を追いかけるという覚悟の表明でもあり、僕たちから世の中への投げかけでもあります。

すべての制度やルールはこのビジョンを実現させるためにあり、すべての社員が何にも阻害されずに創造性をフルに発揮できることを基本方針にしています。

基本的に、すべての社員がクリエイティブ・クラス(*1)であり、モチベーション3.0(*2)によって動く人であること。創造性は人が元々持っていて、阻害要因をなくせばそれをフルに発揮できること。そして、どちらかと言えば性善説。といった考えが前提になっています。

制度の前に、コンセプトがある

人事制度と聞いて働く方が気になるのは、お金、時間、場所、福利厚生の4つではないでしょうか。
この4つについて、まずは制度の前にコンセプトを決めました。

・お金
お金のことを忘れられる(考えなくていい)、給与制度

・時間
良い休暇や余裕のある環境が素晴らしい仕事につながる

・場所
どこでも働けることがチームの多様性を高めてくれる

・福利厚生
幸せに働くためのあらゆる障害をなくす

これらのコンセプトを基に考えた制度を、ひとつずつご紹介します。

お金「お金のことを忘れられる(考えなくていい)、給与制度」

大企業で働いて、そしていくつかの飲み会に参加して気付いたのは、働く人の愚痴のほとんどは「給料の納得度」が原因であることでした。

とは言え、皆がいわゆる金の亡者なわけじゃありません。やりがいと成長を求めて入社して、仕事を通じて社会に貢献したいと思っていた人でも、この愚痴はよく出てきます。これは非常にもったいない状態です。

お金のことへの心配や不満が脳内の多くを占めてしまうと、とても創造的には働けません。だから僕たちは、「お金のことを忘れられるような給与制度」を作ろうと思いました。

 

ツール1:全社員公開の給与決定スプレッドシート

お金のことで悩まないためには、社内の公平性があること、社外との公平性があること、そしてひとりひとりの必要費用レベルの違いに対応できることが必要だと考えました。そこで作ったのが「給与決定スプレッドシート」です。

明快な基準を作って、職種・経験・扶養家族数・リスクか安定かの選択などで、役員含めてすべてのメンバーの給与がひとつの数式で算出されます。職種別の基準額は市場の平均年収が元になっていて、社外との公平性を守っています。そして、このシートは社内に公開され、全員の給与額を全員が見られるようになっています。

このシートは、アメリカのBuffer社が公開しているもの(*3)をアレンジして使わせてもらっています。

 

考え方1:成果と短期的な報酬を分離する

成果主義が浸透しているなか珍しいかもしれませんが、SORAでは成果と短期的な報酬を完全に分離しています。

短期的な報酬とは、毎月の給料の昇給や降給、インセンティブ、ボーナスなどのことです。

こうした短期的な報酬を日々の成果とひも付けないことで、創造的な仕事のクオリティを上げることと、みんなが全体最適だけを考えて行動できるようになることを目指しています。

「お金のために働くわけじゃない」と心から思って入社した人でも、仕事の成果によって報酬が上下する制度設計になっていると、いつのまにか報酬のために働くようになってしまいます。それを避けるためのデザインです。

 

時間「良い休暇や余裕のある環境が素晴らしい仕事につながる」

制度1:コア曜日+自由な勤務

フレックス制のコアタイムの考えをさらに進めて、SORAではコア曜日だけを設定し、他は自由に働けるようにしています。

何曜日に勤務するかは毎週変えても良いですし、一日の時間の使い方も自由です。月〜金で働く人もいれば、平日休みにする人もいるので、会社としては週7日間ずっと稼働できるという、意外なメリットもありました。

 

制度2:自分で決められるコミット

コミットとは、働く時間の何割をSORAでの仕事に充てるか、という意味です。ひとりひとりの生活に合わせて4段階から選択できて、「給与決定スプレッドシート」でフェアに給与額が調整されるようになっています。

例えば、「ThreeQuarter」というコミットを選び、音楽活動と両立させているメンバーがいたり、「Weekend」というコミットでヤフーから副業しているメンバーがいたりします。

場所「どこでも働けることがチームの多様性を高めてくれる」

制度3:リモートをデフォルトに

みんなが一緒に働くのは素晴らしいことだけれど、毎日同じ場所に集まる必要はありません。

リモートをデフォルトにして、住んでいる場所やさまざまな家庭・生活環境の人が働けるチームを目指しています。また、あえて集まらないことで会議を減らして、集中できる時間をできるだけ増やすこともねらいとしています。

もちろん、オフィスが居心地良くて集中できる人は、毎日来ても大丈夫です。

 

考え方2:即レスを求めず、相手に合わせよう

時間も自由、場所も自由、となるとコミュニケーション相手と働くリズムが違って当たり前です。

メッセージは誰にいつでも送って大丈夫ですが、即レスを求めないで、受け手が勤務日になってから見て返信すればOKとしています。

勤務日だけ働こうって普通のことなんですが、メッセンジャーやチャットでのやり取りが増えて、OFFの日をちゃんと休むことって難しくなりましたよね。

 

福利厚生「幸せに働くためのあらゆる障害をなくす」

制度4:ヒーローサポート制度

社会保険以外の福利厚生については、正直まだまだこれからです。

ひとつ実施しているのがこのヒーローサポート制度。フィットネスジムや英会話、有料のニュース購読など、健康やスキルアップのためのお金を「半額」補助しています。

メンバー自身が実施を決めて自らもお金を払うことで、継続的に有効活用してもらうことがねらいです。

 

制度はいつまでもβ版。アイディアお待ちしています。

ここまで僕たちの働き方を読んでくれて、ありがとうございます。長くなるので、それぞれの制度やツールの詳細はまた今度紹介していきます。

今日紹介したコンセプトや制度は、いつまでも完成することはありません。
うまく機能しないときは直し、会社の成長にも合わせて進化させていきたいと思っています。

あなたは、どんな働き方をしていますか?あなたの会社にも、変わった制度や考え方はありますか?

意見やアイディアがあれば、教えてもらえたら嬉しいです。あなたのTwitterや、SORAのFacebookページに書いてくれたら必ず見にいきます。そこから学んで僕たちの働き方を改善させて、またここでお伝えしたいと思います。

Facebook https://www.facebook.com/sora.flights/

Twitter ハッシュタグ #働き方のデザイン

 

*1. クリエイティブ・クラスとは、経済学者・社会科学者のリチャード・フロリダが提唱する、新しい価値観を持ち創造的な仕事に従事する人々のことです。

*2. モチベーション3.0とは、ダニエル・ピンクが提唱する、これからの時代に人を動機づける新しい考え方です。アメとムチではなく、内発的なモチベーションでこそ人は動き、高い成果を出すとされています。

*3. Buffer社は全社員の給与テーブルを、社内だけでなく世界中にオープンにしています。 https://open.buffer.com/transparent-salaries/

 

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