Happy Growth Magazine
11月 05

新コアバリュー第二弾 〜「Backcasting」未来からの逆算で今を創ろう〜

こんにちは!空でカスタマーサクセスをしている高原です。私もカスタマーサクセス兼組織運営チームのメンバーとして、新コアバリュー作成及びその浸透に携わってきました。

今回は、その新コアバリュー記事の第二弾として、「Backcasting」(社内通称バッキャス)についてご紹介します。コアバリュー変更の背景や、その他のコアバリューについての説明はこちらをご覧ください。

Backcastingとは?

Backcasting 
実現したい未来から今を決める
未来は読むものではなく、つくるものである。理想を描き、ストーリーを語り、必要な力を集めよう。柔軟に、ニュートラルに、常に逆算して最善のアクションを行おう。

Backcastingは、そのまま分解すると、Back(後ろへ)-casting(視線を投じる)という意味になり、ある目標となる未来の地点からそこに至るまでの軌跡を振り返り、今何をすべきかを考える思考法を指します。対義語として、Forecastingという言葉がありますが、Forecastingとは過去や現在の事象、状況をもとに未来の「予測」をすることです。

まとめると
Backcasting : 未来を起点に、今を考える
Forecasting : 今(+過去)を起点に、未来を考える
となります。

この2つは優劣がつくものではなく、場面に応じて求められるものが変わってくるものでしょう。空でも、新コアバリューにBackcastingを採用していますが、プロダクト(MagicPrice)ではもちろんForecastも行っています。

なぜBackcastingをコアバリューに新設したのか

日々目まぐるしく状況が変化するわれわれのようなスタートアップでは、ともすれば、現状ありきでの思考、短期での最適化に陥る可能性があります。しかし、多くの先人たちがそうであったように、偉大なことを成すためには、現状ありきではなく、未来を描き、道を逆算し、強い意志を持ってその道を登っていかなければなりません。

おそらく、シード期など社長や経営陣が全ての状況、意思決定をすぐに把握できるフェーズのスタートアップや、トップダウンでゴリっと物事を進める文化の会社ではわざわざBackcastingのようなコアバリューを設定する必要はないでしょう。

しかし、空ではそれぞれのメンバーがスピード感をもって意思決定していくことを良しとしています。

会社の文化・組織設計としての個々人による早い意思決定と意思決定の質(判断軸)の両立を図るために、「メンバーが一人一人自分自身に課すべき指示・命令」として、コアバリューにBackcastingを設定しました。

これは個人的な感覚ですが、おそらく新コアバリューのなかでもBackcastingの発揮が最も難しく、逆に最も非線形な成長に寄与すると思っています。そんな難しい行動・思考だからこそ組織の価値判断基準として浸透した際には大きな威力を発揮するのではないでしょうか。

ちなみに、以前のコアバリューには「Journey to win」というものがありました。Backcastingと精神は同じなのですが、日々の行動や判断に繋げるにはややざっくりしすぎていたため、今回Backcastingへと進化という背景もあります。

具体的にどんな行動・思考がBackcastingとされるのか

冒頭のBackcastingの説明文を分解すると、
理想達成のために
1.ストーリーを描き、逆算して物事を考え、進めること
2.現状や表層の事象を疑い、真に必要なアクション取ること
の2つに大別されます。(完全に分けられるものではないですが)

例えば、1だと「3ヶ月・6ヶ月スパンでの理想のチーム状態(組織体・機能)を考える」、2では「プロダクトロードマップを作る際、顧客の要望の多さではなく、顧客が本当に解決したい課題はなにかを元に考える」などの思考や行動が挙げられます。

私個人としては、自分がバッキャスをするだけでなく、チームメンバーがバッキャスできるように問を投げたり、場を設けるなどして、バッキャスのコアバリューを浸透させていきたいと思っています。

さて、最後第三弾では「Live Direct」をご紹介します。

コアバリュー改定にあたって協議を重ねた結果唯一生き残った「Live Direct」そのバリューにはどのような思いが込められているのでしょうか?次回もご期待ください!